【陽気ぐらし通信 2026年3月号】「日に日に世界が悪くなる」アメリカ・イラン情勢から心を守る考え方について

この記事は、天理教綾部分教会が発行している会報『陽気ぐらし通信(2026年3月号)』の内容を、Web用に再編集してお届けするものです。

現在放送中のNHK朝ドラ「ばけばけ」の主題歌「笑ったり転んだり」(ハンバートハンバート)には、次のような一節があります。

日に日に世界が悪くなる

気のせいか そうじゃない

(2番のAメロです。良かったら再生ボタンを押いて聞きながら読んでください笑)

はじめて聞いた時は「平日の朝から聞かせるにしては、少し言葉が強いような…」と少し驚きましたが、いよいよ歌詞の内容が現実と重なりつつあります。

アメリカとイランの衝突、終わりの見えないウクライナ戦争、台湾海峡をめぐる日中の緊張。

見出しだけでも気持ちが沈み、詳しく読めば読むほど不安になる。けれど、読まなければ読まないで、何が起きているのか分からず、また不安になる。

今は、そういう時代なのだと思います。

目次

2026年3月現在の世界情勢

2026年3月現在、世界ではいくつもの不安要素が重なっています。

アメリカとイランの衝突をめぐる緊張は日本のエネルギーコストにも影響すると言われ、ウクライナでは今も戦争が続いています。
隣国の台湾をめぐっても中国との緊張が続き、各国の政策の変化は、私たちの物価や景気への不安にもつながっています。

つまり今の不安は、一つの出来事だけではなく、
安全保障と経済が同時に揺れていることから生まれているのです。

心まで揺れないようにするためには

とはいえ、まず落ち着いて確認したいことがあります。それは、

「世界が不安定である」ことと、「私たちの日常が明日すぐ壊れる」ことは同じではない

ということです。

ニュースはどうしても、一番強い言葉、一番刺激の強い場面を切り取って伝えます。

そのため、実際の状況以上に「世界が危機に向かっているように感じる」ことも少なくありません。

もちろん情勢を軽く見ることはできません。
しかし同時に、各国も全面的な戦争を避けようとする思惑を持っているのは確かです。

だからこそ、私たちは現実を知りながらも、必要以上に心を飲み込まれないことが大切です。

まずはかんたんに世界情勢を理解しよう

心を守るためにも、まずは今世界で起きていることをザックリと振り返りましょう。

  • アメリカは、中東の安定や同盟国の安全を守ろうとしています。
  • イランは、自国のこれまでの体制を維持し、地域での影響力を保とうとしています。
  • イスラエルは、自国の安全確保を最優先にしています。
  • 台湾をめぐっては、中国が圧力をかける一方で台湾は防衛を強化しています。

つまり、それぞれの国が「守りたいもの」を持っているため、緊張が続いているのです。

私たちの心はなぜ不安を感じるのか?

こうしたニュースに触れるとき、私たちが不安になる理由は大きく二つあります。

一つは、よく分からないことです。
国際政治は複雑で、国名や人物名が多く、何が原因で何が結果なのか見えにくい。分からないものは、それだけで不安になります。

もう一つは、刺激の強い情報が流れ続けることです。
速報、映像、SNSの反応、専門家の強い言葉。
何度も目にするうちに、出来事そのもの以上に、「心がずっと緊張したまま」になってしまうのです。

これには、人間の本能も関係しています。

人は目の前のネガティブな情報にとらわれがちです。
危険をいち早く察知しようとする、生存のための本能が働くからです。

しかも、マスメディアやSNSは、ゆっくりと変化していく出来事を伝えるのがあまり得意ではありません。

つまり、強いニュースほど目立ちやすいということです。
「そういうものだよね」と知っておくだけでも、心の受け止め方は少し変わるかもしれません。

自分の心に意識を向けましょう

だから私は、今の時代に大切なのは、次のような意識ではないかと思います。

国際政治は動かせないけど、自分の心は動かせる

これは、無関心になりましょうという意味ではありません。
世界の出来事をシャットダウンするわけでもありません。

世界の揺れを、そのまま自分の心の揺れにしてしまう必要はない、ということです。

ニュースを見る。
現実を知る。
そのうえで、心まで奪われない。

この姿勢が、今を生きる私たちにとってとても大切なのではないかと思います。


そのためには、具体的に何をすれば良いでしょうか。

まず一つは、情報の量を整えることです。
ニュースを確認することは必要ですが、一日に何度も追い続ける必要はありません。
特に寝る前に不安の強いニュースを見続けると、心は休まりません。

二つ目は、不安を祈りや願いに変えることです。
「どうか平和でありますように」
「苦しんでいる人が守られますように」

そう心の中でつぶやくだけでも、心の向きが変わります。
受け身で終わる不安が、誰かへの願いへと変わるからです。

そして三つ目は、身近な人にやさしくすることです。
世界平和という言葉は大きいですが、その入口はとても小さなところにあります。
家庭で、職場で、地域で、言葉を荒らさないこと。
孤立している人に意識や言動を向けること。
誰かの不安を昨日よりも増やさないこと。

こうした日々の行いは遠回りのようでいて、実は一番確かな平和への道のりかもしれません。

諦めないで、落ち込まないで

天理教では、「陽気ぐらし」世界の実現を目指しています。
それは、誰もが安心して、たすけ合いながら、明るく生きられる世界のことです。

大きな国の政治は、私たち一人では変えられません。
けれど、自分の心の使い方や、目の前の人への接し方は、今日からでも変えられます。

不安なニュースが続く時代だからこそ、
心まで暗くしないこと。
明るさをなくさないこと。
そして、目の前の人に少しでも安心を渡せる自分であること。

それが、今の時代に私たちができる、小さくても確かな「できること」ではないでしょうか。

世界はときどき、大きく揺れます。
けれど、その揺れを、そのまま心の揺れとして受け止めないでいいのです。

「落ち込まないで 諦めないで」――。
そんな言葉を胸のどこかに置きながら、今日もまた陽気ぐらしに向かって、お互いに一歩ずつ歩いていきたいものです。

これからも、あなたの心が少しでも明るくありますように。
「陽気ぐらし通信」では、日々の出来事の中から、心を明るくするヒントをお届けしていきたいと思います。

それでは、また来月。

(文・桑原信司)

よかったらシェアしてね!

この記事を書いた人

桑原 信司のアバター 桑原 信司 後継者

天理教綾部分教会の後継者です。信者の皆さんや、地域の方々の心が明るくなるような信仰拠点を目指して、日々歩んでいます。
二児の父親。粒あんとコーヒーが好きです。

目次