天理教の「八つのほこり」をわかりやすく解説│心が汚れているかも、と感じたら

天理教の八つのほこりについてわかりやすく解説

「なんだか最近、心がモヤモヤする」
「人間関係がうまくいかなくて、イライラが止まらない」
そんなふうに感じたことはありませんか?

私たちの毎日は、楽しいことばかりではありません。時には誰かを羨んだり、自分の思い通りにいかない現実に腹を立てたりすることもありますよね。

天理教では、こうした良くない心遣いを、放っておくといつの間にか溜まってしまう「ほこり」に例えて教えられます。

今回は、人生を明るく勇んで送るためのヒントとなる「ほこり」の教えについて、わかりやすく解説します。

なぜ「ほこり」と呼ぶの?

そもそも天理教には、
「人間は、互いにたすけ合い、喜びを分かち合って暮らす『陽気ぐらし(ようきぐらし)』をするために創られた」
という教えがあります。

親神(おやがみ)様という「親」が、「子供」である私たち人間が仲良く暮らす姿を見て、共に楽しみたいと願って、この世界を創られたのです。

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そして、そのために、神様は私たちに身体を貸し出してくださいました。

ですから天理教では、私たちの身体は自分のものではなく、神様からの「かしもの・かりもの」であり、唯一「心」だけが自分の自由になるものだと教えられます。

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しかし、私たちの心は自由にしてよいからこそ、自己中心的な心遣いをしてしまうときがあります。この「良くない心遣い」についてわかりやすく諭されたのが「八つのほこり」の教えです。

たとえば、家の中でもしばらく掃除しないでおくと、いつの間にかうっすらと「ほこり」が積もりますよね。
それと同じように、神様が望まれる「他者を思いやる心」から離れ、自分さえ良ければいいという「自分中心の心」を使っていると、本来澄み切っているはずの心に「ほこり」が積もってしまうのです。

あえて「ほこり」と呼ぶのは、「元々はきれいな心であり、気づいた人からいつでも掃除ができる」という、神様の親心ゆえの励ましの意味が込められてると思います。

「八つのほこり」の教えについて詳しく

では、具体的に、どのような心が「ほこり」になるのでしょうか。
天理教では、人間が使いがちな間違った心遣いを八つに分けて、次のように整理しています。

をしい(惜しい)
自分の労力やお金を出し惜しみしたり、人のために動くことを嫌がったりする心です。

ほしい(欲しい)
自分にふさわしくないものを欲しがったり、人のものを努力なしに欲しがったりする心です。

にくい(憎い)
相手の言動が気に入らないと腹を立て、人を差別して嫌悪したり、見下したりする心です。

かわい(可愛い)
自分や自分の家族さえ良ければいいという、偏った愛情や利己的な心です。

うらみ(恨み)
自分の不遇を他人のせいにしたり、根に持って相手を悪く思ったりする心です。

はらだち(腹立ち)
自分の思い通りにならないことにカッとなって、感情を露わにする短気な心です。

よく(欲)
必要以上に多くを求め、他者の分まで独り占めしようとする心です。色情の欲も含みます。

こうまん(高慢)
自分の才能や地位に自惚れ、自慢したり、相手をコントロールしようとする心です。

また、この「八つのほこり」に加え、神様は「うそ(嘘)」と「ついしょ(ゴマすり)」も嫌われると教えられています。


いくつか心当たりがある、という方も多いのではないでしょうか。

心配しなくても大丈夫です。この教えは、人を責めるための教えではありません。
むしろ生きていれば、誰にでもごく自然に湧き起こる感情でもあります。

しかし、それを放置してしまうと、私たちの心はどんどん重く、暗くなってしまうのも事実です。

ほこりが積もって心が曇ってしまうと、神様からの絶え間ない守護(十全の守護)に気づきにくくなり、それはケガや病気、家庭や仕事などの人間関係の悩みの原因(いんねん)となるからです。

だからこそ、天理教では「心の掃除」を大切にしています。

心を掃除する「三つのポイント」

では、心のほこりを払うためには、なにをどうすればいいのでしょうか。
私が思う「心の掃除」の方法は、次の三つのポイントがあります。

①天理教の祭儀「つとめ」

教会の神殿で毎朝、毎夕行われる「おつとめ」には「あしきをはろうてたすけたまえ」という地歌があります。これは、自分自身の心のほこりを払い、澄み切った心(誠の心)を取り戻すための祭儀となります。

②報恩感謝の実働「ひのきしん」

自分の身体が「神様からの借り物である」ということに気づき、生きる喜びと感謝の心から他者のために動くことを「ひのきしん」と呼びます。
一人で考え込んでも、なかなか心の掃除はできません。まずは自分勝手な欲を忘れ、人に喜んでもらえるように動くことで、心のほこりは自然と掃き出されていきます。

③前向きに受け止める「たんのう」

たとえ人よりも困難な状況にあっても、そのなかでも自分を「陽気ぐらし」へと導こうとする神様の親心を受け止め、明るく受け止める心を「たんのう」と言います。
不足(不満)を言わずに、今ある恵みに感謝する。これも心の掃除になります。

さいごに

天理教には「人をたすけてわが身たすかる」という教えがあります。

自分のことばかりを考えて「ほこり」を積もらせるのではなく、少しでも「周りの人を笑顔にしよう」「喜んでもらえるように頑張ろう」という誠の心を使うとき、私たちの心は不思議と軽く、明るくなります。
これを「晴天の心」と言います。

もし、今あなたが「心が汚れているかも」と感じて苦しいのなら、それはあなたが「本当はもっと陽気に生きたい」と願っている証拠でもあります。

私たち天理教の教会は、日々の「心の掃除」をお手伝いするためにあります。 特別な持ち物も、かしこまった服装も必要ありません。ぜひ、気軽にお立ち寄りいただき、心に積もった「ほこり」を掃き出しましょう。

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天理教の教え「八つのほこり」全文|心の掃除のための公式テキスト 天理教道友社出版「八つのほこり」の全文(拝読用)テキストです。身体は神様からのかりもの、心だけが自分のものであるという教えに基づき、日々の心の掃除の指針となる八つのほこり(おしい・ほしい・にくい等)を詳しく解説しています。
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この記事を書いた人

桑原 信司のアバター 桑原 信司 後継者

天理教綾部分教会の後継者です。信者の皆さんや、地域の方々の心が明るくなるような信仰拠点を目指して、日々歩んでいます。
二児の父親。粒あんとコーヒーが好きです。